2023年8月 よかった曲

2023年8月の個人的によかった曲です。アーティスト名・作家名など敬称略。

さっきエルデンリングをクリアしました。次何やろうかな〜

ベータソング / ARuFa

Vocal:ARuFa  Lyrics, Music & Arrangement:TAKU INOUE  Guitar, Bass:TAKU INOUE  Guitar:tepe  Drums:山本真央

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ARuFaもイノタクも大好きなんですけど、この2人のコラボは予想だにしていなかったです。ARuFa歌うますぎ、イノタク作曲うますぎ。

2Aのハイハットどうなってるんですか?ちょいちょい3連が入る感じが良いです。あとラスサビの2回し目でライドシンバルのカップたたくやつもベタだけど良い~

ARuFaぽさがたっぷり詰まった歌詞も良い。「さんさーら」みたいにARuFaの足跡が込められているわけではなく、かなりこれからを見つめた歌詞でありながらARuFaを感じる歌詞なのがすごいです。「いつだって更新せよ最高」「向かい風なら涼しい」とか良いワードがたくさんあるんですけど、個人的には「新しい感嘆符!!!!」が一番刺さりました。TAKU INOUEとかMCTCの歌詞好き~

in the gray / 歩く人 feat. 初音ミク & ナースロボ_タイプT

music : 歩く人  vocal : 初音ミク  voice : ナースロボ_タイプT (VOICEVOX)

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全部の音が良いです。歩く人のサウンドが好きなので刺さる。ナースロボ_タイプTは初めて聴いたんですけど歩く人サウンドの雰囲気と合っていていいですね。

ポエトリーリーディング部分は、感情がまったくこもっていないし、ピッチが揺らいだり不自然に音が途切れたりするのでとても機械的。確かに文章を読んでいるんだけど、感じる印象としてはボーカルチョップに近くておもしろい。

ボカコレちらっと見た(聴いた)限りでも、この曲とか後述の「人マニア」とか、あとははこの「百葉箱」とか、良い曲たくさんあって最高~。

人マニア / 原口沙輔

Vocal: 重音テト Music & Lyric: 原口沙輔

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重音テトの声がだいぶボカロ感が強いけど、それがはちゃめちゃな歌詞の機械的な感じと合っていて良いです。あとワンショット系のネタが気持ちいいところにあるのも好みです。

新しい地図の「#SINGING」とかウマ娘の「うまぴょい伝説 - Sasuke Haraguchi Remix」とか、他の原口沙輔Worksもおすすめです。聞いて~

生命体 / 星野源

Produced by Gen Hoshino  Lyrics, Music & Arrangement:Gen Hoshino  Vocal, Chorus, Upright Piano, Handclap:Gen Hoshino  Electric Bass, Upright Piano:mabanua  Drums:Shun Ishiwaka  Alto Sax:Satoru Takeshima  Chorus, Handclap:Ryosuke Nagaoka, UA  Co-Arrangement:mabanua  Chorus Arrangement:Ryosuke Nagaoka  Recorded by Shojiro Watanabe, Shu Saida, mabanua, Satoru Takeshima, Gen Hoshino  Assisted by Satoshi Goto  Mixed by Shojiro Watanabe  Mastered by Takahiro Uchida 

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JazzでJ-popで星野源で最高~。3分ちょいと思えない満足感もあるんですよね。あと楽器の数が少なくて良い。

有機的なJazzの雰囲気が「生命体」と題された生命讃歌と合っているのが良いよね。サックスのソロが特に気持ち良すぎる。

シュワワ!/ 麻倉もも

作詞:宮嶋淳子 作曲・編曲・氷・缶:塩野 海

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グラスに氷を入れる音とか、炭酸の缶を開ける音が歌入りの前に入っているのがもう、めちゃくちゃに良い。夏~。イントロで音を左右にがっつり振っているのも気持ちいい。あとギターの音がめちゃいい。間奏のソロとかね。

「ピンキーフック」とか「ネムイケド」とか、強い曲がたくさんあって強い。作家が違っても一貫した麻倉もも曲感を感じるのですごい。もちろんシンガーとしての強さもあるんだろうけど、プロデュース側も強いんだろうなと思います。

2023年7月 よかった曲

2023年7月の個人的によかった曲です。アーティスト名・作家名など敬称略。テキトーなので”さん"がついてたりついてなかったりしますが、あしからず。

7月も終わるのが早い。もう8月?こわ〜

バグっちゃいそう! / しゃかりき窒息部

Vocal: ゆーいか, Music & Lyric: ハマダコウキ, Guitar: 小林ファンキ風格, Bass: 吉川竜矢, Drums: 丸山タカヨシ, Piano & 8bit Synthesizer: オオノシオリ, Other Instrument: ハマダコウキ, Mix & Mastering: ハマダコウキ

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好きポ(好きポイントの略)が多すぎる。メロディー、BPM、サビ途中「恋のBPM」のところで一時的に半テンぽくなるところ、2Aの1回し目でアレンジが変わって2回し目で戻るところ、2A2回し目でベースが8分で弾きつつ1拍ごとに動きまくってるところ…ありがちと言われたらそうかもしれないけど、好きだからいいよね

ハマダコウキさんなりのむにゃむにゃゲッチュー恋吹雪、わかりすぎる。数ある田淵智也の提供楽曲の中で「むにゃむにゃゲッチュー恋吹雪!」が1番良いんだよな…

ぐるぐるライブ / 由崎司(CV:鬼頭明里)

作詞・作曲・編曲:Chinozo

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メロディーがかわいくて好みです。サビの跳躍にボカロ界隈の雰囲気を感じたのですが、作詞曲編曲がChinozoで納得です。

サビがとにかく良い。リズムは気持ちいいしベースはけっこう動いてる。

あと変な音がちょいちょい入っているのも好きです。1A頭の何かが落ちるような音、なに?

ASAP / NewJeans

Music: 250・Catharina Stoltenberg・Henriette Motzfeldt・Erika de Casier・Fine Glindvad Jensen, Lyric: Gigi・Erika de Casier・Fine Glindvad Jensen・Catharina Stoltenberg・Henriette Motzfeldt・DANIELLE, Arrangement: 250・Catharina Stoltenberg・Henriette Motzfeldt

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コロコロした音好きなので今回のNewJeansのEPで1番好みでした。

ジャージークラブぽい3連があったり歌詞でASAPって言っているわりには、音数少なくてゆったりした曲。時計の音が入っているのも良い。時計の音が入ってる曲はだいたい良い曲なので。

All Light / XIIX

作詞:斎藤宏介, 作曲:斎藤宏介・須藤優, 編曲:須藤優

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XIIXの3rd Al.「XIIX」から。XIIXはいろんなことをやっている印象です。ギタボ斎藤宏介とベーシスト須藤優のバンドだけど、シンセとかピアノとか、2人以外の音がめちゃ鳴っている。それでいてXIIXらしさみたいなものを各曲から感じられるし、セルフタイトルなだけあって、XIIXの作風が確立されてきた感じはあります。

XIIXはどちらかというとダークな曲調のイメージまでがあったんですけど、今回のアルバムはポップな明るめの局が多くて意外でした。「All Light」もXIIXらしいポップさを感じて好みでした。

アルバム聴いて~~。「タイニーダンサー」「うらら」「次の朝へ」あたりも良かったので。

2022年6月 よかった曲

2023年6月の個人的によかった曲です。アーティスト名・作家名など敬称略。詳細なクレジットがわかる方は教えてください。

気づいたら今月も終わりです。こわ~

きっとビタミン / 音門るき

Words, Music & Produced by 堀江晶太, Drums by ゆーまお(ヒトリエ), Other All Instruments by 堀江晶太, Mixed by 藤浪潤一郎 , Recorded by 吉井雅弘

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とにかくメロディーが良い。堀江晶太節。ピアノとベースにも堀江晶太を感じます。1サビ前のベース良いです。

「VITAMINE 君にビタミン 君とビタミン」録音を重ねたりいろんな人の声が入ってたりしている厚いコーラスがある曲はだいたい良い曲。

わがままらぶちゅ/ 織姫星

Music Junky, Mix 快晴P

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2Aの入りに鳴ってる変な音が良い。そこだけN.C.なのでサビからキーを強引に戻すのに一役買っています。えらい!

2サビ後にキーはそのままでCメロに行くかと思ったら感想中に戻るんですね。

動きまくるベースラインも気持ち良い。1Bでぐっと低くなるの良かったです。そういうのもあるのか。

来世なんて待ってらんない / DIALOGUE+

Words & Music : 竹内サティフォ (ONIGAWARA), Arrangement : 星銀乃丈, Guitar : 堀崎翔, Bass : 田淵智也, Drums : 鈴木浩之, Piano : 伊賀拓郎, All Other Instruments & Programming : 星銀乃丈, Vocal Direction : 田淵智也, Recording Engineer : 高須寛光、黒田かおり, Recording Studio : VICTOR STUDIO、PONY CANYON代々木Studio, Mixing Engineer : 高須寛光, Mixing Studio : VICTOR STUDIO

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「恋は世界定理とともに」「めっちゃオンリーユー」に続く竹内サティフォ(ONIGAWARA)曲。演奏陣も強い。編曲はtiny babyの星銀乃丈。 ストリングスまで鳴る豪華なセクションもあれば、シンセとドラムだけの音数少ないセクションもある。ポップだし、抑揚があって聞きやすい。

徹頭徹尾「来世なんて待ってらんない やってらんない」で、良くも悪くも最後まで解決しないのが絶妙です。

2Aでボーカルを左右に振るの良いですね。不安定な感情が直接的に表現されている感じがあります。

Ordinary / 早見沙織

作詞:早見沙織, 作曲・編曲:Tomggg

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早見沙織さんの澄んだ声とTomgggサウンドの静かに世界が広がる感じの相性が良すぎ。

ちょっと遅れてフィルターが開くシンセとか、グロッケンの入れ方とか、めちゃ良い。ちょっとした音の使い方が個性的でかわいい。Tomggg曲はいつもそう。

この曲と同じアルバムに入っている「残滓」(作詞・作曲・編曲:いよわ)も良かったので聞いてください。

ファジーネーブル / Conton Candy

作詞・作曲:Conton Candy

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4月リリースですけど今月知りました。流行っているらしい。この曲が流行っているのすごいでしょ。良い意味でね?

この曲すごいけど、なんかよくわかんないんで、とにかく聞いてください。特に1Aに入るタイミングでの転調にぎょっとした。そんな。こんなのアリなんだ、って感じです。1Bの「戻って 君に酔ってしまう」のメロディーもキーに対して変な感じがする。なんだこれ。だれか解説して

2022年5月 よかった曲

2023年5月の個人的によかった曲です。アーティスト名・作家名など敬称略。詳細なクレジットがわかる方は教えてください。

今月は田淵智也関連楽曲のリリースが無くてさみしい。見逃していたらすみません。

ソラトレイト / 岬なこ

作詞・作曲:渡辺 翔, 編曲:倉内達矢

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渡辺翔と倉内達也は、麻倉もも「ピンキーフック」のコンビですね。名曲コンビ。

最初のメロディーからもう渡辺翔の曲だとわかる。生産者の顔が見える曲。

構成が面白い。A→B→サビだけど、サビかと思わせるBメロだった。2段階サビが来る感覚です。Aメロの2回し目の頭のメロディーが1回し目と少し変わってBメロ面しているから?何回か聴いてもやっぱりBメロでサビが来たと錯覚しちゃう。

光の中へ / 結束バンド

作詞・作曲:藤森元生, 編曲:三井律郎

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結束バンドの新曲うれしい。作詞作曲はSAKANAMONの藤森元生。初めて聴いた時はじんの作曲かと思いました。イントロのギターとか。よくあるのかな。今回もエンジニア関係で岡村弦がクレジットされていると思うけど、配信で買っちゃったのでちゃんとしたスタッフクレジットがわからない。

サビの折り返しのゴキゲンな連続チョーキングが個人的に好きです。「あのバンド」や「忘れてやらない」でもやってたし、後藤ひとりの手癖なのかな。1番の「あのバンド」のギターソロのフレーズでギターが入ってくるところも好き。うれしい展開。

最後のコーラスで虹夏とぼっちが入って結束バンド全員で歌うのがアツい。喜多ちゃんがメインメロで山田リョウがメロの下ハモ、コーラスがぼ虹で虹夏が上、ぼっちがオク下ですね。ぼっちのコーラスが低いので山田だと思われていたり、そもそも歌っていないと思われたりしているけど、いるんですよね~。「きっと」のところとか、音は低いけどぼっちらしさが強い気がします。

編曲の三井律郎ご本人の弾いてみた動画も必見。ギターうめ~

ハルに君、ユビサック / チョコレートプラネット

作詞・作曲:桐谷健吾, 編曲:齋藤隆広, 歌:長田庄平 (チョコレートプラネット), 見守り:松尾駿 (チョコレートプラネット)

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チョコプラ長田の声がめちゃ良い。歌声優しすぎ。曲とも合っていて最高。

イントロがめちゃキャッチー。「君はまだ覚えている?初めての指サック」と、歌詞の1行目からギャグなんですけど、めちゃ良いイントロが23秒流れてからなのでネタがキツすぎないのが良い。

前にテレビの企画で作った曲をあらためてリリースという流れらしいです。インストは普通に良くなってるし、「どんだけ〜」のギャグ部分とか「バズりたい」の歌い方や歌詞も変わっていて、ネタより曲としてブラッシュアップされた感じがします。

頬、感じる・・・ / 花畑チャイカ

作詞:小川コータ、久下真音, 作曲:小川コータ, 編曲:久下真音

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ラテン調の情熱的な感じがチャイちゃんのキャラクターに合っていて良い。

「食べてもらえるの待ってるわ / 最初にキウイ 次はパパイヤ / それからマンゴー チョット待って /わたしもいれてよ 連れてって」 ここの歌詞好きです。キウイ、パパイヤを出して次にマンゴーを予測させ、順当にマンゴーを出す。予想通りの流れに油断したところに「わたしもいれてよ」と花畑チャイカのキラーフレーズ。良い流れ〜。

サビの「濡れた肌 ジンジン痛いよ」のところは空耳するように歌詞書かれている気がするんですよね、というか最初空耳してびっくりした。具体的に何とは言わないですけど、チャイちゃんなら言う可能性があるので油断できない。

Smash Out!」も良かったです。

2022年4月 よかった曲

2023年4月の個人的によかった曲です。アーティスト名・作家名など敬称略。

滑り込み4月。コロナ禍にゲーム実況を始めた友人のチャンネルは無くなっているし、好きで定期的に読んでいたブログは数年前から更新が止まっています。かなしいね。

可愛くって意地悪しちゃう / 久保ユリカ

作詞:烏屋茶房, 作曲・編曲:ヒゲドライバー

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アニメ「勇者が死んだ!」ED曲。「チラリズム ふと桃色」(→太もも)や「Shu Shu 執拗く ロマンス」(→ネクロマンス)とアニメのキーワードに空耳させる歌詞の言葉遊びが楽しい。

1A→1B→1C(サビ)→2A→2B→2C(サビ)→D→3C(サビ)。AメロとBメロがE、サビの入りでF#に転調。2Aの入りでキーが戻るので、イントロと2A前の間奏(Honey Honey…)でコーラスが同じメロディーなのにキーが違って味わい深い。

イントロ(もしくは頭サビ)のメロディーが後に違うキーで出てくるのが好きなんですよね。嵐のHappinessとか。今期のアニメ「スキップとローファー」OP曲の「メロウ」(須田景凪)もそう。

TATTOO / Official髭男dism

作詞・作曲:藤原聡

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韻を踏んだり同じワードを繰り返す歌詞が印象的。「大丈夫」「〜じゃない?」とか、「間柄なら」「様々」「命からがら」「晒すわな(aauaaだけど"す"の母音が弱いので)」「何かさながら」といったaaaaでの押韻とか。

特に「大丈夫」というワードに対して、1Aでは「愛、ジョーク」2Aでは「ハイボール」で韻を踏んでるんですけど、これらのワードに続く歌詞がえらい。「愛、ジョーク、それとたまにキツめのネガティブ」「ハイボール、爆笑の渦に呑まれるネガティブ」。韻でリズミカルにしつつも楽曲の世界観から浮かない歌詞になっていて絶妙。

トリック・アート / 清竜人

Music and Lyrics by Ryujin Kiyoshi, Arranged by Tomonori Hayashibe (Plus-Tech Squeeze Box), All Vocals: Ryujin Kiyoshi, Keyboard and Programming: Tomonori Hayashibe (Plus-Tech Squeeze Box), Vocals Recorded by Ryuma Annaka at Bunkamura Studio, Mixed by at Ryuma Annaka at ABS RECORDING

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アニメ「山田くんとLv999の恋をする」ED曲。可愛い系ポップス。電波感が少なめで、優しくてちょっとウィスパーぽい歌い方。アニソンとしては異色かも。音数が多くて、ブラスやストリングスがオシャレ。

アレンジに渋谷系の系譜を感じるなと思ったら、編曲はハヤシベトモノリ(Plus-Tech Squeeze Box)。清竜人とのタッグは「ツチノコっていると思う...?♡」(乙女新党)以来?

ハヤシベトモノリWorksだと「魅惑の巴里サーカス急行!」(南波志帆)とかずっと好きです。前述の2曲とも共通して、独特の音使いが気持ちいい。

竜人くんの明るい曲好きなんですけど、ソロはバラード多めの印象を持っていたので、ソロで出してきてびっくり。清竜人25を思い出します。清竜人25再始動(?)の匂わせが気になっている。

にゃんぼりーdeモッフィー‼︎ / DIALOGUE+

作詞:田淵智也, 作曲:瀬名航, 編曲:瀬名航、Neko Hacker

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今月の田淵曲。田淵智也のゆるふわ歌詞好き。「心無い人たちが溢れているぞ 仲良くしてくんなきゃむーむーだ!」←めちゃ田淵って感じする。サウンドkawaii系シンセにかっこいいギターが差し込まれるNeko Hackerの十八番って感じでめちゃくちゃ良い。

サビの「モッフィッフィー」の部分は波形をぶった切ったような大胆なアレンジが気持ちいい。リミックスとかブートレグでこれをやっているのは見たことあるけど1次創作で見たことないかも。

さらに2A「少し拗ねる君も 臆病すぎる君も 受け止めてあげるからね」やDメロ前の間奏はめちゃくちゃ瀬名航を感じるメロディー。ネコハカサウンドとのシナジーがすごい良い。

ラスサビ前の「まーそんな感じ!」の部分、ロングトーンがラスサビにかぶるのが好き。これがある曲はたぶん良い曲です。

スペースシャトル・ララバイ / UNISON SQUARE GARDEN

作詞・作曲:田淵智也, Vocal+Guitar:斎藤宏介, Bass:田淵智也, Drums:鈴木貴雄

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今月の田淵曲2。UNISON SQUARE GARDENの9thアルバム「Ninth Peel」のM1。この曲もそうだけど、どの曲を取っても良い曲なので、アルバム「Ninth Peel」を聴いてくれ。

「Ninth Peel」は「MODE MOOD MOOD」や「Patrick Vegee」のようなアルバム然とした感じではなく、どちらかといえば「Bea side Sea side」みたいな後味でした。田淵智也のアルバム哲学にならってアルバムを作ったら、1曲目に「スペースシャトル・ララバイ」みたいな曲は来ないと思うんですよね。初めて聴いた時びっくりした。逆にどういう判断でこの曲順になったんだろう。

Ninth Peelツアーの備忘録なのでネタバレも許して

※この記事には「TOUR 2023 "Ninth Peel"」のネタバレが含まれています。今後の公演に行く予定のある人、円盤化されたら初見で楽しみたい人は読まない方が絶対に良い(個人の主観です)ので読まないでください。

UNISON SQUARE GARDENが4月12日にリリースした9thアルバム「Ninth Peel」。そのアルバムツアー「TOUR 2023 "Ninth Peel"」の千葉公演に行ってきた。ツアー初日。

久しぶりの現地ライブでした。ユニゾンに限らずここ1,2年はオンラインでしかライブを見ていなかったんですけど、やっぱり現場は良いです。みんな行こう。同じ音楽を好きな人間が自分のほかにもたくさんいて、さらに心の底から好きだと言えるアーティストが、実在して、目の前にいて、音を鳴らしている。これは当たり前だけど贅沢な話で、ライブに行くとこの事実にひたすら圧倒されます。体で感じる低音とか、ライブを思い返しながら歩く帰り道とか、オンラインライブが利便性の代わりに失ったものを再確認しました。

以下メモ。

セトリ

MCなし。「ようこそ!」とか「ラスト!」しか言わない。アンコールは2曲だし、アンコールの手拍子から出てくるまでが早かった。「一緒に居ようぜ できるだけ短い時間 っていうエニグマ」ってコト…⁉︎

UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2023 "Ninth Peel" 2023.4.16 松戸・森のホール21
1. 夢が覚めたら (at that river)
2. シュガーソングとビターステップ
3. ミレニアムハッピー・チェーンソーエッヂ
4. Nihil Pip Viper

5. City peel
6. 静謐甘美秋暮抒情
7. WINDOW開ける
8. シューゲイザースピーカー
9. アンチ・トレンディ・クラブ
10. MIDNIGHT JUNGLE
11. Phantom Joke

12. Numbness like a ginger
13. お人好しカメレオン

ドラムソロ〜セッション
14. スペースシャトル・ララバイ
15. 放課後マリアージュ
16. 徹頭徹尾夜な夜なドライブ
17. カオスが極まる
18. 恋する惑星

En.
1. ガリレオのショーケース
2. kaleido proud fiesta

ここがよかった

演出

ネオンぽい電飾がかわいい。最初は光ってなかったので存在に気づかなかった。最初のアルバム曲「ミレニアムハッピー・チェンソーエッヂ」から光り出して、「Nihil Pip Viper」では曲中に何度か出てくるイントロ終わりのフレーズに合わせて光る。かわいい。しかも、途中から電飾が増える。ライブ見た人しかわからないと思うんですけど、本当に絶妙なタイミングで電飾が増えるので超テンションが上がる。しかも2回増える、すごいよ。円盤化したら見て。

もしかして開演前にスモーク濃いめにしてアルバム曲来るまでネオン隠してた?普段よりスモークが濃いめだった気がしたんですよね、久しぶりのライブだからそう感じるだけかもしれないですけど。

自由なライブ鑑賞スタイル

ニゾンのライブにルールはなく自由に楽しむことができる。今回は言ってなかった気がするが、「自由に楽しんでいってください!」と斎藤宏介が言うことも多い。実際に、手を挙げる人、胸元で手を振る人、中盤に座って見る人など、いろいろな鑑賞スタイルの人が見かけられた。オンラインライブでひとり部屋で見ていると気づかないけど、いろんなスタンスの人がいてそれぞれ違うのに、みんな目の前のバンドが好きって最高ですよ。

声出し解禁

ニゾン主催公演として久々の声出し解禁ライブでした。席の位置にもよるが、僕の周りには声を出してる人がそこそこいた。とはいえ、「ヤー!」とか合いの手を入れる程度なので嫌な感じではない。

ニゾンのライブスタンスとして「声出しやシンガロングを煽らない」という不文律があると思うんですけど、それでも自発的に声を出す客がいる。曲順と曲そのものの強度だけで観客に声を出させるって、めちゃくちゃすごくないですか?ここ数年でライブ中に声を出さないのが普通になっているなかで、「はい、今日から解禁です」って言われても客が声出すのはなかなか難しい。それを曲のパワーだけで打破して、客の歓声や合いの手を引き出してしまうのがユニゾンのライブですよ。みんな行くべき。

新曲からレア曲まで隙がない

アルバムツアーなだけあって、新曲は多い。アルバム曲は9曲演奏しつつ、最新のB面曲もやる。「シュガーソングとビターステップ」や「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」といったライブ定番曲も抑えつつ、「WINDOW開ける」「お人好しカメレオン」といった予想外のレア曲まで飛び出すセトリ。

「お人好しカメレオン」はファンであればあるほど予想できなかったのでは。ユニゾン屈指の名曲でありつつもプログラム15thとUNICITYのオンラインライブでしかやってなかったレア曲が、ツアーのセトリ入りするなんて思わないよ、普通は…

"9"

アルバムツアー2周するのでアルバム曲全部はやりませんよ、って公言されていたので半分聞ければ良いくらいの気持ちで行ったらアルバム曲めちゃくちゃやる。やりすぎじゃない?と思って、あとで数えたら9曲(11曲中)で膝から崩れ落ちてしまいました。"9"て……やってくれたな。

ニゾンのアルバムにはナンバリングに関する小ネタが含まれているの説がある *1。 Populus PopulusとCIDER ROADに関してはこじつけすぎる気もするけど。

今回はタイトルにそのまま9を使っているので小ネタなしかと思ってたんですけど、セトリで出してくるんだね。こういった遊び心が嬉しい。

*1:Populus Populus (3rd AL.) → 「3 minutes replay」タイトル、3分ジャスト

CIDER ROAD (4th AL.) → 「ため息 shooting the MOON」イントロのシャウト "ヨン、マイ、メー"(諸説あり)、4分ジャスト

Catcher In The Spy (5th AL.)→「サイレンインザスパイ」イントロのシャウト "ゴマ-イ、メー"

Dr.Izzy (6th AL.) → 「アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")」 "NO.6"

MODE MOOD MODE (7th AL.) →「Own Civilization (nano-mile met)」"nano-mile met"(ナナマイメ)

Patrick Vegee (8th AL.) → M1からM2の繋ぎ。「I need hatch I need "hatch マーメイ"ドの嘘が」

2022年3月 よかった曲

2023年3月の個人的によかった曲です。アーティスト名・作家名など敬称略。

もう3回目なので飽きたらいつ辞めてもいい気持ちになってます。

ヒロガリズム / 石井あみ・吉武千颯

作詞:六ツ見純代, 作曲・編曲:ハマダコウキ, 管楽器編曲:三好啓太, Drums:丸山タカヨシ, Bass:吉川竜矢,
Guitar:小林ファンキ風格, Piano:オオノシオリ, Trumpet:奥村晶、吉澤達彦, Alt Sax:吉田治,
Tenor Sax:庵原良司, Trombone:村田陽一, Recording Engineer:小岩孝志, Mixing Engineer:近藤圭司

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神曲です。「ヒーローガール+イズム」と「広がる+リズム」のダブルミーニングタイトルなだけあって(たぶん)、リズムが気持ちいい。ノれる楽しい曲。

全人類フル尺聞いて。イントロがTVサイズと違うことに驚いてたらラスサビ前のフレーズがTVサイズのイントロだったり、サビ後の間奏にも歌が入っていたり(めちゃ良い)、TVサイズを先に聞いていると2度美味しい。

ベースが気持ちいい。サビのオクターブ奏法も良いけどAメロのベースラインやちょくちょく入るスラップのフレーズが特に好みです。レコーディングに参加したベーシスト本人が弾いてみた動画を上げているのも最高。Sagoや弦に田淵智也ファンの匂いを感じるけどSeed J4 Tabuchi Customではなさそう(私的な目線)。

この曲がきっかけでハマダコウキworksを漁っているけど、いい曲が多いです。田淵智也やTOKOTOKO(西沢さんP)と同じ風味を感じるんですよね。この曲にクレジットされている作編曲のハマダコウキ、Drums:丸山タカヨシ、Bass:吉川竜矢、の3人からなるバンドLemonicaもいい感じだったので必聴。

MY STARWAY / わか, ふうり, ゆな

作詞:こだまさおり, 作曲・編曲:石濱 翔(MONACA), Bass:田辺トシノ, Drums:髭白 健, Guitar:堀崎 翔, Piano:sugarbeans, All Other Instruments & Programming:石濱 翔(MONACA),
Recording & Mixing Engineer:淺野浩伸(redefine), Recording Engineer:新垣安奈(redefine),
Recording Studio:Splash Sound Studio、Sound City 世田谷, Mixing Studio:Splash Sound Studio

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OP Sizeが公開されてから約半年。待望のフル。でも2月にリリースしていたのを見逃していました。

1サビの終わりからたった2小節で2Aに入るんですけど、2Aの1回し目が1Aより落ち着いたアレンジやコードになっているのが良い。2Aで1Aとアレンジ変わるのはあるあるですけど、この曲では2A→2A'→2サビという短い構成の中で抑揚をつけるのに特に一役買っていると思います。

ベースがめっちゃ動いて気持ちがいい。ベース好きな人は聞いたほうがいいです。ギターよりでかく聞こえる。おすすめは2サビ入りのフレーズです。Aメロからそのままサビに突入するにあたって、一気にテンションを上げるようなベースライン。

まるっとジブン時代 / DIALOGUE+

Words:やぎぬまかな, Music:睦月周平田淵智也, Arrangement & Sound Direction:睦月周平,
Guitar:睦月周平, Bass:兼子拓真, Drums:山本真央樹,
Recording Engineer:中村悠二(VERYGOO)、黒田かおり,
Recording Studio:ROKU-st、PONY CANYON代々木Studio,
Mixing Engineer:中村悠二(VERYGOO), Mixing Studio:ROKU-st

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今月のおすすめ田淵関連楽曲です。

初見殺しの拍子。4/4と思っていたら急に5/4が挟まって6/4になります。でも4/4に戻ったりまた6/4になったりします。こんなの初めて聞いたかも。神々の遊び?テクニカルなA,Bを経たわりにサビは正統派キャッチーなメロで混乱します。最近の田淵曲で変拍子をよく見かける気がします。睦月周平もDIALOGUE+でなければ作れないと語るほどのハチャメチャ曲。

B面ならではという感じもある。A面とかアルバムリード曲でこれ出されたらひっくり返るよ。これライブでやるのかな……と思ったらライブ映像ありました。まじ?

www.youtube.com

Sweetly Lullaby / 青山吉能

作詞・作曲・編曲:馬瀬みさき

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今月リリースされた青山吉能の1stアルバム「la valigia」のM7 。ジャズっぽいおしゃれ曲。2サビで終わって3分弱。同じく馬瀬みさき作曲のM1「Sunday」もめちゃよかった。青山吉能×馬瀬みさきの相性がめちゃ良い。青山吉能も「もっとたくさん作っていただきたいと思いました。」と語っている。*1

シンプルに歌が上手いので聞いてください。1stアルバムとはいえWUGのリーダーやってて歌の歴は長い。最近だと結束バンドでアジカンの「転がる岩、君に朝が降る」をカバーしたのが記憶に新しいが、あの歌い方は後藤ひとりという役にだいぶ寄り添った歌い方だったのでそれとはまた違う。逆にあれだけキャラに寄せて歌えるのすごいな。

river relief / PAS TASTA, 崎山蒼志

作詞・作曲:PAS TASTA、崎山蒼志, Mixing & Mastering:phritz

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PAS TASTAのアルバム「GOOD POP」が良かったのでその中から。M1からM2の繋ぎが良かった。通して聞くのが良いかも。8曲で22分、アルバムとしては短めだけど聴きやすくて良いです。

ポップスなんだけど、今までのJ-POPとかボカロ文化の雰囲気を感じさせなくて、新しい、令和という感じがします。令和ポップス(?)。ジャンルは個人的にどうでもいいんですけど。とにかく展開が多くてスパッと変わる感じや手数が多い感じが今風に感じるのかな。

この曲に限らず、個性の強いPAS TASTAのメンバーや客演が集まって、どういう統制や意思疎通をとったらこんなシナジーの塊みたいな曲が出来上がって高い評価を得られるのか。わたし、気になります